2018/07/15 改訂版 「『あなたの悩み、分かるわ』詐欺に気を付けろ」「周りの人をカウンセラーにしない」「人生なんて相談しても仕方がないことが多い」

イングリッシュマン・イン・ニューヨーク スティングの一押し!

イングリッシュマン・イン・ニューヨーク スティングの一押し!

スティングは、とにかくLyric(歌詞)がいい。
「エゴのかたまり」を自称するだけあって、その歌詞にも強烈な自我が秘められている。

若かりし頃、私がスティングに惹かれた理由もそこにある。

人間は、強い自我がなければ、生きて行かれない。

それはまぎれもない真実であり、一つの理想に違いない、と私は思う。
そういう考え方は、「右にならえ」の日本ではなかなか受け入れがたいが、それ無くして、本当に自分らしい人生はあり得ない、と。

だから堂々と「エゴイスト」を自称し、なおかつ、それを恥じないスティングの強さが私は好きだった。

彼の詞に学ぶことも多かった。

そんなスティングの曲の中で一押しの作品がこちら。

ニューヨークに暮らすイギリス人の心を描いた、Englishman in New York。

スティングいわく、「イギリスもアメリカも英語圏で、一見、同じように見えるが、やはり何かが違うものだ。アメリカに暮らしていても、自分がイギリス人=異邦人であることを思い知らされることが多い」と。

そうした異邦人としての違和感から生まれたこの曲は、『自分自身であること』を高らかに歌った、オレ様讃歌でもある。

しかし、ここで歌われる「自我」は、決して「自惚れ」や「自己肥大」の類ではなく、誇りと自信に裏付けされた、豊かで強い自尊心である。

そして、それなしに人は真に自分の人生を生きることはできないと、スティングは教えてくれるのである。

ブランフォード・マルサリスのサックスが非常にいい味を出している。
イントロを聞いただけで、一気に歌の世界に引き込まれる。

そして、歌詞が実にいい。

特に『Be yourself no matter what they say』の一言が。。

私なんかスティングの足元にも及ばないけれど、異国の町を歩いていると、この曲を書いたスティングの心情がふとこみあげてくることがある。

私は Asian Girl in Eastern Europa (まあ、Girlっちゅうほどのもんでもないけど)で、「同じ英語を話すけれどアメリカ人とはどこか違うイギリス人」のスティングとは置かれた状況も受け止め方もまったく異なるけども、『Be yourself no matter what they say』でありたいと願う気持ちはスティングと同じだ。

いや、むしろ、なまじ言葉が通じるからこそ、「オレはお前たち(アメリカ人)とは違う」ということを強烈に感じるのかもしれない。

何かあっても、『Be Yourself』という言葉ほど心地よい響きはない。

それこそが足を着けるべき大地であり、それさえあれば、どこのどんな土地で生きることになろうと、揺るぎない人生を生きて行けるのではないだろうか。

作曲の動機:ライナーノーツより

2018/05/10

赤岩和美氏が手掛けるライナーノーツ(日本語訳:中川五郎氏)には、スティングがこのアルバムについて語る原文と日本語訳が掲載されている。

I wrote “Englishman in New York” for a friend of min who moved from London to New York in his early seventies to a small rented apartment in the Bowery at a time in his life when most people have settled down forever. He once told me over dinner that he looked forward to receiving his naturalization papers so that he could commit a crime and not be deported. “What a crime and not to be deported. “What kind of crime ?” I asked anxiously. “Oh, something glamorous, nonviolent, with a dash of style” he replied. “Crime is so rearely glamorous these days.”

”イングリッシュマン・イン・ニューヨーク”は、ほとんどの人が、人生最後の安住の地に落ち着いている70代前半にして、ロンドンからニューヨークに移り、 ボウリィの小さなアパートを借りた友人のために、ニューヨークで書いた。彼はいつか、夕食の席で、犯罪をおかしても、国外退去させられることのないよう、早く帰化したいのだと、僕に言ったことがある。「犯罪って、どんな?」 僕は即座に聞き返した。「何かこう、ゾクゾクするような、暴力的でなくて、ちょっと粋なやつ」と彼は答えた。「近頃、ゾクゾクするような魅力的な犯罪なんて、なかなかないよ」

ライナーノーツに関するポリシーはこちら

a dash of ~ 少量の、ちょっとした、という意味。

a dash of style で、”ちょっと粋なやつ”になるのか。

この曲はすべての移民と精神的な異邦人に捧げる応援歌であり、ララバイでもある。

二度と帰らぬ日々と、故郷への。

スティング イングリッシュマン・イン・ニューヨーク

スティング イングリッシュマン・イン・ニューヨーク

[custom-related-posts title=”スティングに関連のある記事” order_by=”title” order=”ASC”]

スティングのおすすめCD

とりあえずこの曲だけ欲しい方はAmazon MP3でどうぞ。試聴もできますよ。
Englishman In New York (Album Version)イングリッシュマン・イン・ニューヨーク スティングの一押し!

「スティングのベスト盤はどれですか?」と聞かれたら、迷わずこれを挙げたい渾身の一枚。
母親が亡くなった時、悲しみのどん底で、改めて『女性』というものについて考えたというスティング。
そんな彼が「世のすべての女性に捧げる」として製作したのが、この「ナッシング・ライク・ザ・サン」。
タイトルはシェイクスピアの戯曲にインスパイアされたもので、「太陽も及びもつかないほど(美しい)」という意味が込められている。
ジャズ風あり、ロック調ありで、スティングの豊かな才能がこの一枚に凝縮されているといっても過言ではない。
現在もいいアルバムを出してはいるけれど、やはりこの一枚には遠く及ばず。
スティング・ファンのみならず、すべての音楽ファンに聞いて欲しい、非常に完成度の高い傑作です。

ポリスからソロに至る、スティングのこの時点での全活動をまとめた総括的ベスト盤の映像版で、代表的17曲のビデオ・クリップ集。
スティングはポリス時代から映像にこだわっていた人で、ゴドレイ&クレームなどトップ・クラスのディレクターを起用してきたため、どのクリップも完成度が高い。
ポリス初期の「孤独のメッセージ」「ロクサーヌ」などは3人の躍動感あふれる姿が鮮烈だし、ソロ時代では冬のニューヨークをモノクロ映像で捉えた「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」などが秀逸だが、ベストはやはり「セット・ゼム・フリー」だろう。前述のゴドレイ&クレームによる作品で、コーラスを含めた7人のメンバーをペーパー・クラフトのように見せて演奏シーンに仕立てる、という斬新なアイデアと編集手腕は、強烈なインパクトがある。スティングの映像センスがうかがい知れる作品集だ。

スティングがどれくらいセクシーでいい男か――ということは、このビデオクリップを見れば一目瞭然かと。
確かにベストな選曲には違いないが、「シンクロニシティ Part2」が含まれていないのは頷けない。
あのクリップのパンク野郎ぶりは、若き日のスティングの真骨頂でしょうに。
(あ、もしかして、当のスティングが嫌がったのかなー。現在のイメージが崩れるとか、なんとか)
スティング&ポリスに興味のない人でも十分に楽しめる、珠玉のベスト盤

最終更新日: 2018年2月7日 初回公開日:2008.11.28

海洋小説『曙光』MORGENROOD

CTA-IMAGE
海洋科学、鉱業、建築などをモチーフにした新感覚の人間ドラマ。『生の哲学』をテーマに人生、恋愛、仕事について描く長編小説です。Kindle Unlimitedなら読み放題。